2005年03月10日

見栄読書の勧め

通勤電車や出張時の新幹線は、ビジネスパースンの貴重の読書時間だ。もちろん、新聞や雑誌も多いし、新幹線ではPCを広げて仕事をする姿もよく見かけるようになったが、読書の人気も根強い。
本好きの私は、人が読んでいる本がけっこう気になる。カバーを掛けない人も多いので、電車内でのなければ表紙のチェックは欠かさないほうだ。

かなり多いのは、資格試験のテキストや参考書だ。中小企業診断士や司法書士などもあれば、業界の認定資格試験のテキストも良く見かける。業務上必要な場合も多いだろうし、必死なのだろうな、と思う(その割には数分で寝てしまっている人も多いが)。
その他に目立つのは、やはりビジネス書だ。営業や会計、あるいは法務など、さまざまなテーマについて最新情報やノウハウなどを簡潔にまとめた本は、非常に便利なものだと思う。

ただし、私は電車内ではこうしたノウハウ本を絶対といって良いほど読まない。理由は単純、見栄である。
たとえば、新入社員とは思えない風体の人物が「デキル男の時間管理術」という本を読んでいたとしよう。私の抱く感想は、「ああ、この人はいい年して時間管理もままならない、『できない』男なのだな」というもの。
人それぞれ事情はあるので、一律にそんな判断をしてしまうのが正しいとは思わないが、少なくとも私は外からそんなふうに見られるのはゴメンだ。

周囲は他人ばかりだし、何を読んでいても問題ない場合が多いだろう。けれど、私はこれまでに何度か、取引先や同僚に電車内でばったりと出くわしたことがある。そんなときに、「30分でわかる! マーケティング初歩の初歩」などを手にしていたら、悔やんでも悔やみきれないだろう(カバーを掛けてもダメ、「何お読みなんですか?」と聞かれれば一巻の終わりだ)。
自意識過剰と指摘されそうなのは承知の上だ。けれど、安直なノウハウ本はやはり自宅でひっそりと読み、人前で読むためには、ばれても恥ずかしくない本を選んでおく、その程度の見栄は、むしろセルフプレゼンテーションの一環として意識しても良いんじゃないかと思っている。

Posted by dmate at 2005年03月10日 20:34 | TrackBack
Comments

こんにちは。
なるほどと、思いました。
私は、カバー掛けない派です。
エコロジーの為と、そのほうが潔いとの自意識です。
でも車中で、夕刊フジを読んでしまいます。
反省しました。
確かに、見かけても、声かけられないだろうなぁ、と気づきを得ました。

Posted by: ニタ at 2005年03月11日 13:21

ニタさんこんにちは。
私もだいたいはカバーなしですね。書店で買うときには、「鞄に入れていくから」と袋も断ってます。
エコロジーというより、「ゴミを捨てるのが面倒」という理由なんですけど...

Posted by: dmate at 2005年03月11日 19:51
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