2005年01月29日

最近気に入っている英語によるビジネス情報源

ビジネス情報源といっても、商売に直結するようなネタ探しというのはあまりしていない。
むしろ私が好んで読むのは、マネジメントやマーケティング、あるいは人的資源管理といったテーマでの最新の情報やまとまった分析が多い。
昼休みなどにこうした文献を読んでいると、職場では「勉強熱心だね」などといわれることもあるのだが、こちらには仕事に活かそうという気があまりなくて、実際には趣味として読んでいるだけ。趣味は経営学です、等というと魂まで資本主義に売り渡したかのようだが、好きなものはしょうがない。

「Harvard Business Review」の記事がオンラインで読めるのは前のエントリーで書いたとおりだが、その他に私が好んで読むオンラインのリソースを紹介する。

まずは、有名な経営コンサルタントである「マッキンゼー&Co.」によるオンラインジャーナル「The McKinsey Quarterly」
無料の会員登録でも、相当量の論文を読むことができる。ニュースレターへの登録で、毎週3〜4通の電子メールが届き、新着の論文が紹介されるので、関心のあるテーマだと思ったらサイトにアクセスすれば良い。
ただし、”これは!”と思わせる論文の多くが有料のプレミアム会員限定で、無料会員はサマリーしか読ませてくれないのは残念。このところニュースレターで紹介されるものも、心なしかプレミアム向けのものが多いように思う。ちなみにプレミアム会員の会費は年額で$150、年に6回発行される印刷物の定期購読によりオンラインでのバックイシュー購読や検索ができるようになる、というのは「Harvard Business Review」と同じビジネスといえる。
マッキンゼーらしく、図表などを効果的に使った文献が多く、私の感覚だとかなり読みやすい英文のように思える。文章としての格調よりも内容の伝達を重視するコンサルタントの手になるものだから、当然かもしれない。

「Harvard Business Review」や「The McKinsey Quarterly」と比べると、扱う話題がぐっと身近になるのが「Fast Company」だ。
マッキンゼーの文章がどちらかといえば事例研究から共通の理論や枠組みを導き出そうとする指向が強いのに対して、こちらは比較的短い文章で事例や今起こっている変化について簡潔にまとめたものが多い。ひとつの文章がA4で2〜3ページ程度であることから、毎日の通勤時間内だけでも十分に読み切れる分量のものが多い。
内容もそれほど難しいものはなく、ちょっとした朝礼ネタくらいものも少なくないので、あまり長いものはご勘弁、という方にもお勧めできる。日経ビジネスの記事程度なので息抜きに最適、などと言っては日経の方に叱られるだろうか。
なお、「FC NOW」というweblogページもあって、毎回小ネタを提示しては読者の意見を求めている。関心あるエントリーを拾い読みしても、アメリカのビジネスパースンも日本人とあまり変わらないことで悩んだりしているのだな、と納得。

ビジネス雑誌のサイトではないが、新しいエントリーがアップロードされるたびに必ず読みに行くのが「beyond bullets」
Cliff Atkinson氏によるweblogで、PowerPointを使ってのプレゼンテーションについて、さまざまなTipsや考え方について語られている。かっこの良いプレゼンテーションというと、企画会社のものというイメージがあるかもしれないが、実際には新規事業の提案、顧客への新商品の説明、新しい社内規定の説明、調査のための予算獲得のための説明など、ビジネスのほとんどは資料を使って顧客や上司や同僚を説得しながら進めるもの。仕事これプレゼンテーションといっても過言ではない。
Cliffの示すTipsのすべてが明日から使えるわけではないが、このweblogのすべてのエントリには、もっともうまいやり方で人を説得するためのヒントが多くつまっている。ビジネスパースン必読と私は思う。
なお、CliffによるPowerPointによるプレゼンテーション技術の解説書「Beyond Bullet Points」が2月に発売される予定。すでにAmazon.co.jpでも予約でき、価格は3,289円。もちろん私も予約しているが、プレゼンテーションの技術を磨くには必読書になること間違いなし、と思う。

他にも、ニュースサイトや新聞社、あるいはビジネス関連のweblog(個人だけでなく、企業によるweblogにも非常に面白いものが多い)などさまざまな情報源があるが、ほぼ欠かさずにアクセスするのは上記の3つと、「Harvard Business Review」だ。
あまり手を広げすぎても読み切れないし、それほど熱心に探索しているわけではないので上記以外にもきっと面白いサイトがあるのではないかと思う。このエントリを読んで、”このサイトを知らないとはかわいそうなヤツ!”とお思いになったら、ぜひ情報を!

Posted by dmate at 2005年01月29日 10:22 | TrackBack
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